EDITORIAL STANDARD

確認できた事実、当事者の見解、将来計画を分けて記載します。

本文中の(*n)は末尾の参考資料に対応します。今回の本文ではS・Aランクのみを使用しています。

01

QUESTION

ATLASとはなにか?

ATLAS(Aggregated Trading Liquidity and Settlement)は、LayerZeroがZero上に構築する、オープン市場と機関市場の双方に向けた「ヘッドレス取引所」です。(*1)

ここでいう「ヘッドレス」とは、ATLAS自身が一般利用者向けの取引画面やアプリを持たない、という意味です。利用者はATLASに直接アクセスするのではなく、ATLASを基盤として使う取引サービス(Trading Venue)の画面から売買します。ATLASはその裏側で、注文のマッチング、清算、決済、リスク管理を一つの技術スタックとして処理する設計です。(*1)

たとえるなら、ATLASは複数のレストランが共同利用できる高性能な厨房です。各レストランは店名、メニュー、顧客体験、利用ルールを自ら設計しながら、厨房設備を一から造らずに市場を立ち上げられます。これは説明のための比喩であり、公式用語ではありません。

ATLASが接続する主な参加者は、利用者との接点を持つTrading Venue、取引対象となる市場を定義するMarket Creator、流動性を供給するMarket Makerの3者です。対象資産として、現物、無期限先物、株式、商品、債券、予測市場などが公式発表で例示されています。(*1)

Open ATLAS

暗号資産ネイティブな取引アプリや予測市場などを想定した標準構成。

Institutional ATLAS

同じエンジンを使いながら、金融機関や取引所が必要な市場ルールを設定できる構成。

Zeroとの関係

ATLASは基盤チェーンZero上に構築され、Zeroが所有権の最終的な記録を担う設計です。Zeroのメインネットは2026年予定ですが、公式文書も開発中のため詳細が変わり得るとしています。(*2)

ZROとの関係

公式発表では、ZROはZeroのガス・ステーキング・ガバナンスに使われ、ATLASでは取引サービスの還元率や手数料の一部を使った買い戻し・バーンにも関係すると説明されています。(*1)

MAP

HOW THEY RELATE

LayerZero・Zero・ATLASの違い

名称役割たとえ
LayerZero複数チェーンをつなぐ相互運用基盤道路網
ZeroATLASなどが動く高性能ブロックチェーン都市・土地
ATLAS取引・清算・決済・リスク管理をまとめた市場基盤共同厨房
VOICE

FROM THE FIELD

関係者の視点

Pellegrino氏はATLASを、LayerZeroが進める複数の事業領域のうち、グローバル市場の基盤を担う柱として位置づけています。これは経営者による戦略的な見方であり、独立した性能検証ではありません。

Bryan Pellegrino — LayerZero Labs 共同創業者兼CEO(*5)
NOTE

WHAT IS NOT YET PROVEN

現時点の留意点

  • ATLASは発表時点でローンチ前です。LayerZero公式サイトは「2026年中にローンチ予定」としています。(*3)
  • 20万TPSでの初期提供、サブミリ秒の中央値などは公式の試験環境・提供計画に基づく数値です。本番環境で継続的に確認された実績として扱うべきではありません。(*1)
  • 金融機関での利用可否は、技術性能だけでなく、各国の法規制、本人確認、取引監視、資産保全、障害時の責任分界などにも左右されます。

本記事は公開情報をもとにした外部者による解説であり、LayerZeroまたは関係者による監修・保証を受けたものではありません。投資・法務・業務上の判断では、必ず最新の公式情報をご確認ください。